第14章 貴方だけの特別なショートコース……***
はぁ…っと
淫魔のお兄様がため息をついていて
こっちに対して申し訳なさそうにしていた
『申し訳ありません…、姫様。
うちの…叶人が…好きな様に…言いまして。
彼は当店のナンバーワンセラピストなのですが、
如何せん…あんな感じの自由奔放さでして』
「いえっ、でも…ミナトさんは…、
その、今のお仕事…終わってすぐで、
またすぐにお仕事ですよね?
でしたら、さっきのお話なのですが。
その施術の90分じゃなくて、
デートのコースの方の90分の
コースにして貰っても、…構いませんか?
また…その、そっちのマッサージとかは
…次の機会の時で良いので。
その…90分もお邪魔しませんし、
早めにお伝えしたい事だけ、
伝えたらお暇させて頂きますので。
少し…その、お話だ…け、
ミナトさんとさせて頂けたら
こちらとしましては、…十分ですので…。
えっと…その。お代金は…施術のコースの
90分にして頂いて、内容は…
デートの方でとかで…お願いできたらって…」
そう…お詫びにこっちが来ているので
本来ならこの時間は
ミナトさんの休憩時間なのだから
お店側にもミナトさんにも
不利益が出ない様に
こちらから…出来る最大限の配慮をして
提案をさせて貰ったつもりでは居たのだが
直ぐに即答での…返答が
淫魔のお兄様から返って来なくて
私は…何か
不味い事を言ってしまったのだろうかと
内心いろはは
ドキドキとしてしまって居たのだが