第12章 強制終了と執事の見る夢とメリーの嘘
褒めたら褒めたで この路線で
ぐいぐいにあんな感じに言われても…
それはそれで…こっちが堪ったもんじゃない…
「あっそ…、私に仕える事が…喜びねぇ~」
『それでは、姫様…。
お疲れ様に御座いました。
創造の続きは…また明日…』
そうメリーの声がして
気が付いたら私は
アプリの外の世界の
現実の世界の自分の部屋に居て
「戻って…来てる…?ここ…、私の部屋…」
いろはが慌てて
自分の部屋に掛けてある時計の時刻を確認する
「今…何時?…え、ええっ??
…まだ…こんな…時間…なの?」
部屋の時計が壊れてるのかと
スマートフォンの時刻を確認するが
部屋の壁掛け時計は電波時計だし
時計の時間がおかしいのでは無い様だった
確か…あの世界にログインしたのは
今日の 午前10時過ぎの事…
現在の時刻は…午後3時を回った所で
自分があっちの世界で体感した以上に
こっちでは時間が
経っていないのだと気が付いた
ローソファーの前のテーブルに肘をついて
こっちの世界では
ただの大人のオモチャでしかない
お姫様ステッキを
無意識に自分の手で扱いてしまって居て
こっちの世界で 魔法のステッキを見ても
買った時のあの
大人のオモチャの形状のままなので
こっちの世界では…
ずっとこの姿のまま…なのかも…??