第4章 チュートリアル……*
”チュートリアルを…開始致します”
そんなアナウンスの様な放送が
スピーカーらしい物も何も無いのに
どこからか聞こえて来たと思って居たら
さっきまで…自分が魔法で作った
自分の部屋に居たはずなのに
今は…私は…
どこかのお城かお屋敷の
どこかの一室の中に
一瞬でメリーと共に移動して居て
「ねぇ、…メリー、ここ…は…」
どこのなのかとメリーに
答えを求める様にしていろはが問いかける
赤いカーペットの敷かれた部屋には
立派な家具が置かれて居て
私は何故か…さっきまで着ていた
ルームウエアではなくて
薄い透け透けの夜着一枚の恰好で
透け透けの夜着の下は…
付けていたはずのナイトブラは無くて
ノーブラになってるし
下は履いてるには履いては居たが
透け透けの夜着とお揃いの
これまた透け透けな布の面積の小さい
紐パン…になっていた
こんな格好に…着替えをした憶えも無いし
ましてや 勝手に着替えさせられた憶えも無い
赤いベロアのアシンメトリーな形をした
可愛らしいソファの上に座らされていて
『ここは…チュートリアルの間にございます、
姫様。では…、こちらを…どうぞ…』
「あの…、えっと…ッ、この…
透け透けの…恰好とか…は……」
『チュートリアルの間の…
固定の衣装に御座います…、姫様。
では、改めまして、こちらをどうぞ…』