第3章 魔法のステッキの魔法
スッといろはの手にある
魔法のステッキに
メリーが手を伸ばして来て
白い手袋をしたその手で
スルスルとステッキを撫でつけて行く
『こちらの…魔法のステッキは…、
姫様が感じる快感をそのまま…
魔力として内部の魔鉱石に蓄積致しますので…。
貴方が…、感じれば…感じる程
深い快感を得るほどに、より…強力な…
魔法の力を発揮出来るようになりますよ…?
それこそ…この何も無い…虚無の世界に…、
国を…1つ…ご想像して
生み出して頂けるほどの広大な魔力を…ね?
だが…、まだ…姫様は…、今日が初めて
魔法をお使いになられた所にありますし…。
今夜は…特別に…、
メリーが…お手伝いを致しましょう』
「でっ、でも…そう言うのは…無いって…ッ」
バッサリと私を一刀両断にしたくせにッ
今度は…今度で…
今夜は…特別に…メリーがお手伝いをすると
そういろはに対して申し出て来て
『ええ、そうですよ。
ですから…、姫様、あくまで…メリーは
ご説明を致しますだけにありますよ?
私の様な、一介の執事の様な下賤な者が、
姫様のお身体に触れる事など…到底、
許されません…ので。では…、姫様。
魔力の補充についての
チュートリアルを開始致しますか?』