第9章 スライムと世界樹
『ああ。大事な事を、
申し上げ忘れる所に御座いました。
忘れ去られた遺跡の様な、
テスクチャ―が御座いますが?
そちらをこの、島の森に適応致しますか?
姫様のイメージなさっている、
”ラスダン”ぽさをより
”らしく”演出する事が可能になりますよ?』
「なっ、そんな便利な物あるの?
ちょっと、メリーぃ、
そんないい物が、あるなら早く出してよ」
『いえ、ですが…。
姫様、…お言葉には御座いますが。
テスクチャと言うアイテムは…ですね、
それこそマインクラフトの、
MODの様な物にありまして。
適応に関しましては、元になる
地形のデータが必須になりますので。
そのテスクチャを反映させるには、
反映先となる基本データーが必要なのです』
適応しても気に入らないのであれば
簡単に元の状態にに戻せるので
適応前と適応後を見比べてみましょうと
そうメリーがこっちに言って来て
パラパラと自分の本のページを探して居て
そう言えばメリーって何かをする時に
ずっと本をパラパラしてるなって思ったんだけど
「メリーのさ、その本ってさ…」
『ええ、私の持っております、こちらの本は。
本の形状をしておりますが…性能的には
タブレット端末の様な物に御座います。
ああ、ございました、
こちらが…そのテスクチャに御座います。
適応…して、ご覧に入れますね。
私が思うにでは御座いますが、
姫様のお好みに…は、こちらは合うかと…どうぞ』
そう言って メリーが
本のページをタップしていたので
やっぱりメリーのその分厚い本は
本の形をしたタブレットの様だが
”テスクチャ…朽ちた古代遺跡を適応致します”
そう…いつものどこからか
聞こえてくるアナウンスの様な
あの合成音声の様な声が聞こえて来て