第9章 スライムと世界樹
そのドーナッツ型の土地を
高山がそびえ立つ山脈に変えて行くと
そのドーナッツの土地の真ん中の
ドーナッツの穴の部分に
丸い土地を作って
その丸い土地を 緑の色のペンで
深い木々の茂った森に変えて行く
「メリー。
ここの”世界の中心”の森の中にさ、
この場所のさ、シンボルツリーになる感じの、
大きな大木が欲しいんだけど…
そんな感じのツールとかって無いの?
普通の木じゃなくてさ
大木が創れる感じのツールとかって…」
ここが ロールプレイングゲームの世界なら
ラスダンになりそうな
意味深な土地をいろはが作って
その中心に大木が欲しいと言って来て
メリーに何とか
それらしいものは無いのかと問いかけて来る
『大木…に御座いますか。
すぐに設置できる形…では御座いませんが、
それに近しい物でありましたら。
成長する前の状態ではありますが。
こちらに、世界樹の種で
宜しければ御座いますよ、姫様』
「世界樹っ!!何それッ、
ユグドラシルみたいな感じのやつ??
ファンタジーぽいっ!!メリー、それ頂戴。
ここ、ここに置きたい…、世界の中心ぽい。
その種から、世界樹生やしたい!
何か特別な場所ぽくて、カッコイイから」
ゴソゴソとメリーが自分のポケットを弄って
あったこれだと自分のポケットから
またしてもそのぺったんこの状態の
ポケットから出て来たとは思えない
古びたアンティーク調の
ジュエリーボックスの様な
細工の美しい箱を取り出して来て
どうぞ…と恭しく
こちらにその箱を差し出して来るから
いろはが手を…伸ばして
そのジュエリーボックスを開くと
自分の手の平程の…大きさ的にはアボカド位の
大きな世界樹の種が入っていて
確かにこの大きさの種なら…
世界の中心になる程の大木が育ちそうな気がする
その…2000年後とかに…だけど