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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第16章 ご都合呪いの時間(番外編)


「多分人間と猫の中間みたいな感じかな。猫は顔を近づけられると嫌がるんだよ」

動物好きの倉橋さんが解説する

「仕方ありませんねぇ。先生も解決に善処しますが今日はみんなで早稲田さんを介抱しましょう」









てちてち


「「「「(な、なんだこの和んだ空気は…)」」」」

いつも通り授業は行われたけど、猫遊夢ちゃんは教室を歩き回っている。どうやら二足歩行はできるみたいで小さな足を頑張って動かしてる。時々スカートが足に引っかかって転んでた

「可愛いッ!」
「こりゃ女子でも惚れる…」

「やれやれ…猫は気まぐれというか何というか…」
「記憶もないみたいだし、色々厄介だな」

殺せんせーと磯貝君が苦笑いした

「ですかこれでは授業が進められませんねぇ」
「殺せんせー!猫を黙らせる方法100選をダウンロードしました!」
「律さんお気持ちはありがたいですがその名前不穏で先生、心配です…少々心苦しいですが一旦ケージに収めておきましょう。カルマ君」
「はいはい、ひつじちゃんこっちおいで、お菓子あげるから。って今は猫ちゃんかw」
「「「「(誘い方が不審者だな…!!)」」」」
「あ、ついでに動きずらそうだし、スカートも脱いじゃおうか?」
「カルマ、あんたがやると色々問題」







休み時間、
「遊夢にゃん大丈夫?」
「寂しがってないかな?」

皆が少し暗いケージの中を覗くと、遊夢ちゃんはぼーっとしながら自分のしっぽをカジカジかじってた

「遊夢ちゃん自分のしっぽかじったらだめ!」
休み時間なので遊夢ちゃんをケージから出して制止した
「大丈夫だよ渚君!その顔だからきっとイライラしてるんじゃないくて癖なんだよ。」
「そ、そうなの?」
「早稲田さん、おなかすいてたのかな?」
「ちゅー〇とかあげたら?w」
「一応人間に戻る身だからやめてあげてカルマ君」











四時間目の体育の時間、教室でお留守番は流石に可哀そうなので烏丸先生に許可を取って遊夢ちゃんをケージのまま外に出してあげた。若干冷汗かいてて「お前も大変だな」という目で見られた

「日陰においておけば大丈夫だよね」

僕はケージを涼しい木陰に置いた

「すぐに戻ってくるからね」
暗い箱の中で遊夢ちゃんは僕をじっと見つめた
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