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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第15章 もう一つの触手の時間


「珍しくかっこよく怒ってたよね

”どこで手に入れた…その触手を!!”」

「いやああああ!言わないで狭間さん!改めて自分で聞くと逃げ出したい!掴み処がない天然キャラで売ってたのに…ああ、もう真面目な顔を見せてはキャラが崩れる~」

「自分のキャラ計画してんのが腹立つな…」



「にしても驚いたわ…あのイトナって子、まさか触手を出してくるなんて…」

いつの間にかイリーナ先生と烏丸先生も教室に戻っていた

先生はその言葉を聞いて顔を覆っていた触手をどかす


「ねえ、殺せんせー。説明してよ」
「あの二人との関係を」
「先生の正体、いつも適当にはぐらかされてたけど」
「あんなの見たら気になるよ」
「そうだよ。私達生徒だよ?先生の事、知る権利ある筈でしょ?」







「仕方ない…真実を話さなくてはならないようですね…」


先生はみんなに向き直る


「先生…………実は人工的に作られた生物なんです!」

「うん」
「それで?」

「反応薄っ!!!これは衝撃的告白ではないですか!?」

「つってもなあ…自然界にマッハ20のタコとかいないだろ」

「宇宙人でなければそんなこと考えられないよ」

『岡島さんと原さんの言う通りです。シロという奴も恐らく先生を作り上げた首謀者か関係者でしょうね』


察しの良いみんなの回答にズバズバやられ、先生は昭和の少女漫画のような白目剥いた顔になる

「聞きたいのはその先だよ殺せんせー。どうしてあんなに怒ってたの?イトナ君の触手を見て…


殺せんせーはどういう理由で生まれてきて、何を思ってここへ来たの?」
みんなの意見をまとめて、渚さんがもう一度先生に問う



「………………残念ですがそれを今ここで話しても無意味です。


先生が地球を爆破すれば、皆さんが何を知ろうが全て塵になりますからねぇ」



先生は普通の顔をして、それでいて重々しい空気をまといながら答えた


「逆にもし君たちが地球を救えば、君たちは幾らでも真実を知る機会を得る。
もう分かるでしょう。知りたいなら行動は一つ、


殺してみなさい。『アサシンとターゲット』それが先生と君たちを結び付けた絆の筈です
先生の大事な答えを探すなら、君たちは暗殺で聞くしかないのです」

『…』



それだけ言うと先生は再び「恥ずかしい恥ずかしい」と赤らめて教室を出て行った
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