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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第15章 もう一つの触手の時間


彼はそんな質問とみんなの反応を無視して、私の席の後ろを通り、赤羽さんに近づく。私は禍々しいオーラが恐ろしくて振り返ることもできなかった

「………おまえは

たぶんこのクラスで一番強い。けど安心しろ。俺より弱いから…俺はおまえを殺さない」

堀部さんは嘲笑して赤羽さんの頭を撫でる

「俺が殺したいと思うのは、俺より強いかもしれない奴だけ」



赤羽さんは何も言い返せないまま頭を押さえて舌打ちした


「この教室では、殺せんせー。あんただけだ」


先生の前に立って指を差し、堂々と言い放つ堀部さん









「強い弱いとはケンカの事ですかイトナ君? 力比べでは先生と同じ次元には立てませんよ」

「立てるさ」



堀部さんはすっと同じパッケージのようかんを取り出して、先生が頂いたものの隣に並べる





「だって俺達、血を分けた兄弟なんだから」
































「き、き、き、き、兄弟ィ!?」



急なカミングアウトに皆動揺するが堀部さんはようかんの包装紙を噛みちぎって続ける


「負けた方が死亡な。兄さん」

と。


「兄弟同士小細工は要らない。兄さん、おまえを殺して俺の強さを証明する。時は放課後、この教室で勝負だ
今日があんたの最後の授業だ。こいつらにお別れでも言っておけ」


それだけ言い放つと堀部さんは自身で壊した壁から雨の中外へ出て行った






数秒経たないうちにみんなが先生に詰め寄った
「ちょっと先生兄弟ってどういう事!?」

「そもそも人とタコで全然違うじゃん!!」

「いっ…いやいやいや!! まったく心当たりありません!先生生まれも育ちもひとりっ子ですから!! 両親に『弟が欲しい』ってねだったら…家庭内が気まずくなりました!!」


「「「「(そもそも親なんているのか…!?)」」」」





親の話はともかく、先生が動揺しているのはうそではなさそうだ。顔色で分かりやすいからね。

ってことは科学上、血の繋がりが同じってこと。彼もまた、中学生とは思えない怪力を持っていた。



どちらも普通じゃない兄弟



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