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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第14章 過酷リスニングの時間


渚side

やっぱり凄い。こんな海外で映画を見る機会なんてめったにない。貴重な機会だし、内容も案の定面白い


「(そういえば遊夢ちゃん、半ば無理やり連れてきちゃったけど…大丈夫かな…?)」

ポップコーンをつまんだ時にそんな考えに陥った。心配になって横を見ると











































「うわっ!」


隣でギンと目をかっ開いた遊夢ちゃんがいた。映画の音で何もわからないけど何かぶつぶつ言っている様子だった。


楽しんでいる…という顔ではないけど…殺せんせーの挑戦に燃えている遊夢ちゃんを見て僕は安心した







「いやぁ、面白かったね!ヒーロ―もかっこよかったし!」

「だね。まあでも、ラスボスが主人公の兄だったのはベタベタだったかな」

『私は一応ストーリーには追い付けたものの疲れましたよ。大学の入試を受けた気分です』

「お疲れ様」

『一応、気になる単語はメモっておきました』

「あの状況で!?」

映画館を出た後、それぞれの感想を伝えあう



「うう、兄弟の因縁の対決…泣けます」
その後ろでいまだ号泣している先生

「相変わらず涙もろいなー殺せんせーは」
「逆にこっちが大変だよ」


『恐らくあの終わり方なら次も出るんじゃないでしょうか?』

「そうだね、次回に期待かな」

「ヌルフフフ、さあ皆さん帰ったら課題として今日の感想を英作文にして提出してください!」

『え』

「課題あるの!?」

「タダでハワイに行けたんですから安いもんです」

「それもそっかー」


『あ、あの…!ありがとうございます、色々』
遊夢ちゃんが僕達の方を振り返ってお辞儀をした

『また…頑張れます』



何の事かは勿論言ってくれなかったから分からなかった。けど、何か遊夢ちゃんの力になれたって彼女が言うなら

「ううん、こちらこそありがとう」
「別に大したことはしてないしね~」

笑顔で返すのが一番なんじゃないかな

























『え~っと展開が巧みだったは…英語で…
















うん、やっぱり文の最後は








初めての放課後映画館があのメンバーでよかった』
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