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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第12章 人工知能の時間







翌日…




「おはようございます」
見た目はただの立方体、小さな画面からは顔だけの彼女がパクパクと口を動かしている



『元に…戻っちゃったんですね』

「ええ、実は昨日彼女の親が訪問したようでして…」
彼女の親、開発者だ。

「『生徒に危害を加えない』という契約だが…『今後は改良行為も危害と見なす』と言ってきた。君等もだ、『彼女』を縛って壊れでもしたら賠償を請求するそうだ」

こうなったら、確実にまたあの乱射の時間が来る…彼らが考えを改めるつもりはないらしい

「開発者の意向だ。従うしかない」

本当に…大人って…



「開発者とはこれまた厄介で…親よりも生徒の気持ちを尊重したいんですがねぇ」


「……攻撃準備を始めます。どうぞ授業に入って下さい殺せんせー」

困った先生に、無機質な声の彼女。私は頭の中でため息をつく






授業中…またあの本体が光出した


来る…!




ジャキッ



『…!』

機械の前には不似合いな綺麗な花束

「……花を作る約束をしていました」
昨日の矢田さんとの約束を彼女は覚えていた。けど、どうして…?

「殺せんせーは私のボディーに…計985点の改良を施しました
そのほとんどはマスターが『暗殺に不要』と判断し、削除・撤去・初期化してしまいましたが……。
学習したE組の状況から『私個人』は『協調能力』が暗室に不可欠な要素と判断し、消される前に関連ソフトをメモリの隅に隠しました」









「……素晴らしい、つまり『律』さん、あなたは」

「はい、私の意思でマスターに逆らいました」

昨日先生が施した改良の笑顔。こう見てくるともう機械と人間の境界線なんて分からなくなってしまう

「殺せんせー、こういった行動を『反抗期』と言うのですよね。『律』は悪い子でしょうか?」

照れながらアームでスイーツを形作る律。
そんなに先生の機嫌を取らなくたって…




「とんでもない。中学三年生らしくて大いに結構です。」




うちの教師はそれが本人の意思ならなんだってオーケーだ
これからこの29人で先生を殺して行く。騒がしくなりそうだ
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