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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第11章 修学旅行の時間


「うちの学校はそういう校則だからな。入学時に説明したろう」
「学費の用途は成績優先者に優先される」
「おやおや君達からは貧乏の香りがしてくるねえ」
先に乗っている先生や生徒がこちらのことを見下してくる。これもいつものことだけど…

『憐れに思うなら勝手に憐れんでてください。私はみんなと旅行に行けるだけでも贅沢な体験だと思いますが。
電車や宿が違う如きで驕れる人が考えそうな中身のない話だわ』

「なっ…」

「すごい早稲田さん、ゴミ見るような目…」

「こんなイケメンだったっけ?」



「ごめんあそばせ」

ヒールを高らかに鳴らし、何処のセレブが来たかと思えばイリーナ先生。駅にいるみんな唖然。一部鼻血出してる人もいたけど

「ごきげんよう生徒達」

「ビッチ先生。何だよそのハリウッドセレブみたいなカッコはよ」

「フッフッフッ、女を駆使する暗殺者としては当然の心得よ」
サングラスをずらし自信ありげに語る彼女


「狙っているターゲットにバカンスに誘われるって結構あるの。ダサいカッコで幻滅させたらせっかくのチャンスを逃しかねない。いい女は旅ファッションにこそ気を遣うのよ」

『なるほどー、勉強になります。けど日本では少し浮くというか…』

「目立ちすぎだ。着替えろ。どう見ても引率の先生のカッコじゃない」
烏間先生がビキビキと怒った様子で言う

「堅い事言ってんじゃないわよカラスマ!! ガキ共に大人の旅の…」

「脱げ。着替えろ」

烏丸先生の怒りを察したのか、イリーナ先生はしくしくと車両の中へ入っていった

『うーん…やっぱりこの教室どこかギャグ?』







「誰が引率だかわかりゃしない」

「金持ちばっか殺してきたから庶民感覚ズレてんだろな」

『仕方ありませんよ。ところ変われば品変わると言いますし』

「それは何か違うような…あれ? 電車出発したけど、そーいや殺せんせーは?」

そういえば見ていない。もちろん国家秘密だから駅にださせるわけにはいかないけど…トイレにいるのかな…?

「うわっ!!」


渚さんの声の方へ振り向くと先生が車両の外側の窓にべったりと張り付いていた。…危ない!(汗
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