第9章 見えない戦いの時間
『……うう』
返って来た成績を見て珍しく唸り声をあげる私。本校舎の職員がどうやらギリギリで範囲を上書きしたらしく。私達では対応できなかった。当然50位以内なんて届かない笑える数字だ
柄じゃないけど………本気で悔しかった
「…先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです。
…君達に顔向けできません」
『…すみませ…』
本能的に謝ろうとしたその時
ドカッ
「ニュニャッ!?」
先生の横の黒板にナイフが…!
「いいの〜? 顔向けできなかったら俺が殺しに来んのも見えないよ」
ギシギシと音を立てて前に歩いていくのは…
「カルマ君!! 今先生は落ち込んで…」
赤羽さんは教卓の上に自分の成績をばらまいた
「俺問題変わっても問題無いし」
理科99、国語98、数学100、社会99、英語98
てか赤羽さんって頭いいんでしたっけ?
「うお…すげぇ」
「俺の成績に合わせてさ、あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。
だけど、俺はこの組出る気無いよ。前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし。
…で、どーすんのそっちは? 全員50位以内に入んなかったって言い訳つけて、ここからシッポ巻いて逃げちゃうの?」
「それって結局さぁ、殺されんのが怖いだけなんじゃないの?」
「なーんだ殺せんせー怖かったのかぁ」
「それなら正直に言えば良かったのに」
「ねー『怖いから逃げたい』って」
「にゅやーッ!! 逃げるわけありません!! 期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!」
先生が顔を真っ赤にして怒った。怒ったというか…煽られて悔しい?どちらにしろいつもの先生で安心した。
『(学校の制度に負けるような先生であって欲しくないもん)』