第46章 卒業の時間
「急げ!インタビューだ!」
その声を機にロビーにマスコミがバタバタと流れ込んできた
「E組のみんな!話聞かせて!」
「地球の危機は救われましたが今どんなお気持ちですか!?」
「怪物の排除にはどんな方法で…」
『ちょ、勝手に撮影しないで下さい!』
「遊夢ちゃん前出ちゃダメ!」
「外にバスを用意してある!!一旦そこへ避難してくれ!」
人混みの中、烏丸先生の声が聞こえた気がしてみんな速足で出口へ向かう
みんな分かってた。世論が先生に対してどんな気持ちを持つか。
だから、私たちは約束通り何も言わない。あいつらに教えたってなんの得があるというだろう、何を理解してくれるというのだろう。
もう私たちが、私の恩師が人の快楽の餌になるのは御免だ
((バサッ
突然影ができた、と思い上を見上げると、私たちの学校の校章が…
そして先頭に浅野さんが立つ
「何だ君たちは!」
「どう見たって卒業生だろうが。人の門出台無しにしやがって」
私たちは訳もわからず、そのままバスへ誘導される。
みんな…
バスに乗り込もうとすると浅野さんに袖を引っ張られる
「いいのか」
何が、とは言ってくれなかった。分からないけど私なりの答えを言う
『いいの。私は、いい子じゃない。
クソガキらしく自由に生きるよ』
「そうか…
すまない、君には迷惑をかけたな」
『…もう、会うことはない気がします。うちのカルマさんをよろしく頼みます。
さようなら、ありがとう。』
もう、こんなにも泣かされることはきっとないと思う。
さようなら、殺せんせー!
さようなら、椚ヶ丘中学校!
『お世話になりました』
「フン、やっと厄介者がいなくなったわい」
「園長、最後くらい素直になって下さい。留学するんだって?私たちも応援してるからね!」
『ありがとうございます。あと…これ、E組からのお気持ちってことで…』
「封筒…?」
「「ぎゃあああああああ!!!?」」
それから…色んな事があった