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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第45章 自分たちの時間


「君たちはこの先の人生で強大な社会の流れに邪魔をされて臨んだ結果が出せない事が必ずあります。

その時社会に対して原因を求めてはいけません
社会を否定してはいけません

それは率直に言って時間の無駄です

そういう時は世の中そんなもんだと悔しい気持ちをなんとかやり過ごしてください。
やり過ごした後で考えるんです、社会の激流が自分を翻弄するならばその中で自分はどうやって泳いでいくべきか

やり方は学んだはずです
このE組で、この暗殺教室で

いつも正面から立ち向かわなくていい
避難しても隠れても反則でなければ奇襲もしていい
常識外れの武器を使ってもいい

やる気を持って焦らず、試行錯誤を繰り返せば、いつか必ず素晴らしい結果がついてきます


君達全員それが出来る一流のアサシンなのだから」


こんな時でも授業、か…
もう先生の公開処刑カウントダウン企画は始まっているというのに…

あぐり先生が残したものを、先生は引き継いでいた


「ところで、中村さん
山中の激戦でも君の足音はおとなしかったですねぇ
しかも美味しい匂いがするようですが??」
「地獄耳で地獄鼻かい...」
中村さんが苦笑いをしながらサイドのボタンを外した

「雪村先生は月が破壊された今日を殺せんせーの誕生日にしたんだよね?」
箱の中から綺麗なベリーケーキが現れる
彼女からのほんの気遣いだった。

「有名店のブランドケーキよ。ここまで運んでくるのに苦労したんだから…私の足運びをほめて欲しいな…って聞けよ!!」
中村さんが語る前に先生は既にケーキに釘付けだった

「あぁもうっ!ヨダレが垂れる!みんなとっとと歌っちゃうよっ!さんっはい」





はっぴばーすでいとぅーゆーはっぴばーすでいとぅーゆー♪







小さなケーキに乗るたった一本のろうそく。その火は強く、温かく、仲間たちを照らしてくれた



「ほら火消して!」
「一本しかないんだから大事にしろよー!」


先生が口をすぼめて火を消そうとしたその時





((グシャ




何かの衝撃によってケーキは粉々に砕けてしまった


「ハッピーバースデー、殺せんせー」

その声にみんなが校舎の屋根を見上げる

「し、シロ!...いや」



「...柳沢...」




「聖なる誕生日に素敵に死をプレゼントしよう」
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