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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第8章 返り討ちの時間


渚side

って…あんなかっこいいこと言っちゃったけど…後々から問題にならないかなぁ…(汗

「あ、渚お帰り!」

少し先で杉野がいた。待っててくれたんだ、先に帰っててもよかったのに…

「って何お前ちゃっかり早稲田さんの手握ってんだよ」

「え?あ………あああああああ////ごめん!!!!」

からかわれて今気が付いた。慌てて手を放すけど遊夢さんはきょとんとした顔で不思議そうに見つめてくるので嫌ではなかったらしい。

「その、さっき本校舎の人たちが僕達に言いがかりをつけてきて…面倒ごとになりそうだから一緒に逃げてきたんだ」

「なんだ、そうだったのか。大変だったな…
ったく、あいつら、隙あらば俺たちに絡みやがって…」

『けど、渚さんがかっこいいセリフ言ってきてくれたのでぎゃふんとは言わせられたかと』

「おお!!」

「ちょ、遊夢ちゃんもでしょ!」

それにしても…さっきの遊夢ちゃん…見たことない殺気を出してた…
さっきの二人がスキンヘッドがどうのこうの言ってたけど…あれは一体何だったんだろう…返す言葉が見つからないからあんな拙い言葉しか出てこなかった…とはまた違う気がする…



『渚さん、どうしましたか?私に何かついてます?』


さっきのことをまるでなかったように振る舞う遊夢ちゃんを見ると聞くに聞けなくなってしまった。

再会した遊夢ちゃんは、詮索されたくないという気持ちが彼女を占領していた。彼女だけど彼女じゃない。


こうしている間にも彼女は僕らの知らないところでどぶ沼に刻一刻と沈殿が進行している

「ううん、何でもない」

『そうですか』


「………………………もっと頼ってね」

『??…あい』




今はこう言うことしかできない自分が不甲斐なかった
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