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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第44章 進んでいく時間


「メリークリスマス!!」

「「「メリークリスマス!!」」」
二月の教室に響き渡るクラッカーの音と季節外れの言葉、


そして先生によってすぐさま着物に着替えられた


「あけましておめでとうございます」

『お、おめでとうございます……』

「さて...後は寝正月です」



「「「なんなんだよ、この流れは!!」」」

「要するにやり逃したメインイベントを2月だけど、一気に全部回収したいって事?」


ここまでお仕事ノンストップだったんだ…教師ってブラック…
「殺せんせーの場合更に自分で首絞めてるけどね…」








放課後、時期も時期なので自然と話は進路へ

「カルマはどこの高校行くの?」

「んー、俺は椚ヶ丘に残るわ」


「「「「え?」」」」


「わざわざ外部受験から入り直すのかよ」

「本校者の連中の気持ちになってみ?
追い出したはずのやつが戻ってきて、自分らの上に立たれるんだよ?雑魚どもの屈辱的な面をあと3年も拝めるなんて最高じゃね?」

「相変わらず素敵な性格…(汗」


茅野さんは芸能活動復帰の為に事務所と繋がりが良い学校へ、渚さんはまだ具体的には決まっていないが椚ヶ丘よりも偏差値が高い高校を受験する予定だそうだ。


「ユーミンはどこの学校行くの?」
「やっぱり芸能系ですか?活動も続けてますし」
奥田さんの言葉に私はいや、と首を横に振った

『私、まだ留学諦めてないよ』

「!」

『書類審査、結構ギリギリになっちゃいますけど先生の力も借りて海外のハイスクールに何とか滑り込むつもり』

「何で日本から離れようとしたんだ?」

『最初は親から離れる為でしたけど…洋楽を学びたいのは今でもずっと変わらなかった。自由になった今余計に行きたくなったんです。それにあぐり先生の言う”色んな人”っていうのに会ってみたいから』


過去に縋ってばかりの私は前を向くことが苦手だった。支配の世界の住人はみんな死んだ目をしていて、今まではそれでよかったのに…殺せんせーが来てから、みんなは変わり始めた。自分で何かを始めることに、変わることにキラキラしていた。私はそれが眩しくて、私だけ置いて行かれているような気がして、寂しかった。けどそんなことは決してなくて、あの先生は誰一人置いて行ったりしなかった。


私が今笑えているのは八割方超生物先生のせいだ

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