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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第44章 進んでいく時間


私の家族ぐるみのいざこざも何とか収まったところでもう一度みんなで今後の行先について話し合った。


先生を生かす。


その為に一体何をしたらいいのか


「普通に考えてみよう。各国の首脳は本当に先生を殺すことだけを考えていないのかな。
僕は違うと思う。だって、本来の目的は地球を救うことだから」

と、竹林さんが的を得た意見を言った。確かに今までどんな殺し屋や強力な武器を送り込んでも殺すことが叶わなかった先生。結果を見れば一年という短い間に先生を暗殺する技術が上回るとは計算できないだろう。

だとすれば国家はどうするか。

”殺す”のではなく、”無力化する”と進路を変更せざるを得ない。それは暗殺の計画と陰で同時進行で行われてる筈だと彼は言っているのだ。


けど、シロが先生を超生物にした実験はあくまで兵器化として秘密裏に行われていたから自爆を止めるワクチンなんてものはどこにも出回っていない。その上国家レベルの研究も一般的には誰にも侵入できない訳で…


「プロジェクトのデータベースに侵入しました!」
「何ぃ!!?」

急に後ろでアニメ声がしたと思うと律さんが笑顔で敬礼していた。

「私もこの一年でいっぱい学習(アップデート)しました!パスワード解読、ハッキング、データの刺し抜き、インターネットに繋がっていれば大体何でもできます!」
「おお…すげえ」
『今回の計画は律さんを軸にした方がいいかもしれませんね』

「竹林さんが先程述べていたものに擬似しているプロジェクトがこちらになります」

映し出されたのは世界各国で行われている研究の数々。項目やおまけにスケジュールまで覗き見ることができる

「ただし、核心となる結果レポートなどはインターネットを介した記録がありません。おそらくそれらは現地で手渡しされているとみられます」

「で?肝心な殺せんせーを助ける研究は、やってるのかよ」

「ちょっと、これ」

不破さんがモニターの一部をタップする。それはアメリカで行われていた研究だった。どうやら宇宙開発の裏で行われているものだった。

「『最終サンプル 1月25日ISSより帰還予定』って……今月じゃん!」
「データは全て手渡し…」
「なら、その日にデータを見ることができれば…!」



「無駄だ」

後ろでずっと様子を見ていた烏丸先生が言う
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