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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第41章 憎悪の時間


『ズッ……スン…』

帰路を歩きながら赤くなった鼻を擦る。ひどい顔をしていると思いながらも堂々と公道を歩ける私は逆に凄いと思う。幸か不幸か、彼らに罵詈雑言を吐いたおかげで心のわだかまりはいくらか楽になった。


寂しい。いつもはみんなと一緒に帰っていたのが日常だったのに…それを自ら壊したというのだから笑える。


『何が嫌だったんだろう…私』


理由がわからないこの気持ちにもやもやしながら肩をすぼめた




と、

「だーれだ」

視界を隠された。答えは言わないでもわかる

『なんでここにいるんですか、赤羽さん』

「あれ、さっき見たいに拒絶しないんだ」

『話逸らさないで』


解放されると、やっぱりしたり顔でこっちを見ていた

「なんでって、ついてきたからだよ」

『私の話聞いてました?』

「あーあれ?承諾してくれると思ってたの?」

駄目だ。こいつはまともにやりあうと話が通じないし無駄に体力を削られる。諦めよう

『逆に聞きますけど、

なんでついてきたんですか』

「ねえ、この後暇でしょ?
デートしようよ」

『は?』

開いた口が塞がらない。この人私に怒鳴られてもめげずに絡みついてくるの…?そのいやがらせの執着には尊敬の意に値する

『私が参加するメリットは?』

「特に思いつかないけど、

どうせ今日は塾もないみたいだし家に帰るだけでしょ」

確かに、この後帰ってもまたあの父親との時間が増えるだけだ。どちらを取るかと言われたら迷わず前者を選ぶ気がする

『……わかった。
けど条件を付ける。
このことは自ら発信することないように。他人からばれたら仕方ないけど。
後、都合の悪い質問には私は黙秘権を行使する』

「それでいいよ。
じゃあとりあえずラーメン食べに行こ」

『理由は?』

「たまには叔父さんっぽいのも口にしていいじゃん」











「へー醤油派なんだ」
『人並の舌ですよ。そっちは豚骨なんですか』
「ここはこれが一番旨いから、よく来るんだよね。何ならシェアする?」
『…じゃあ』
「OK
大将、小さい器二つ頂戴」
「あいよ」


いいんだろうか、こんなところで舌鼓なんて打って…醤油はちぢれ麵でスープが良く絡む。豚骨は不思議なほどスープがあっさりして飲みやすかった。

まあ、旨い料理に罪はないだろう。と少し表情が緩む自分に言い聞かせた
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