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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第39章 自我の芽生え、そして…


『すみません、ちょっと薬をもらってくるので3分だけ待っててくれませんか?』
「分かったー」

「…早稲田さんって精神科通ってんだな…」
「…」






「はい、今月の分ね。眠れなかったり、気分が悪くなったら飲んでね。もし副反応とかが出た時は早めに受診して頂戴」

『ありがとうございます』

「また反動で大量に錠剤の飲まないでね…あれ、接種し過ぎると動悸と吐き気が酷くなるって言ってたでしょ?」

『…はい』

「焦らなくていいわ、ゆっくり直していきましょう」









「さあ皆さん、この一年の集大成です。トップを取る心構えはありますかカルマ君?」
「さーね、バカだから難しいことは分かんないや」

文化祭も終わり、最後の定期テストが待ち構えている。目まぐるしいスケジュールだ

「そう上手くいくかなー」
「?」
「A組の担任理事長が直々に指導してるらしいぜ」

「…そうですか、とうとう…」

確かに理事長は今まで暗躍のポジションにいて裏から学校を操っている気がしたが…あの人にとっても大きなことなのだろう

「あの人の洗脳授業は死んでも受けたくないね…」
中々表舞台に出てこない人だけど、息子の浅野生徒会長を見ているとどんな教育をしているのか手に取るように分かる。定期テストも大事だけど…この先のことも考えないと…私は静かに拳を握った




そして放課後、帰り道に意外な人に会った
「久しいな」
『……浅野生徒会長…』

話しかけた割に彼は私達の顔を見ると気まずそうに顔を反らす


『何か…あったんですか…?』

「…相変わらず相手を読むのは上手いな」
『貴方が分かりやす過ぎるんですよ』


彼は眉間にしわを寄せたまま話始めた。こんなこと頼めることではないが、と


「単刀直入に言う。
……あの”怪物”を殺して欲しい」
「「「「!?」」」」

「勿論物理的に殺して欲しいわけじゃない。殺して欲しいのは…あいつの教育方針だ」

一瞬息が止まった。二言目を聞いてああ、理事長の事かと安堵した。あくまで先生は怪物だ。機密事項が他の人に漏れたと思うと寿命が縮みそうだ

「ちょ、ちょっと待ってよ。それって理事長を見返したいからって事なんじゃないの?息子が故に」
片岡さんが浅野さんの言葉に耳を疑いつつも、何か裏があると彼を睨む
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