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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第35章 新たな背中の時間


『すみません皆さん、裏切ってた訳じゃないんですけど…』

「何で謝るの?単純に私達の勉強不足ってのも事実だったし」
片岡さんが苦笑いをしながら答えた

「しかし総合19位って…これまた努力したね」

『………
なんか、一度あの順位を取ったら落ちるにも落ちられなくて…赤羽さんに色々教えてもらったんです』













「遊夢ちゃん…


無理、してない?」


こういう時、彼は本当に怖い。私の鍵を掛けた本音に辿り着くような気がして

『まさか、個人的な主観の話ですよ』

「でも、今までの遊夢ちゃんはそうやって生きてきたんでしょ?

それで結果的に耐えられなくなった」

『…!』

「それで、押し潰されて…遊夢ちゃんは…
自分であることを諦めたんじゃないの?」
















『……貴方に……何が分かるって言うんですかッ』

駄目だ

『さっきから聞いてりゃ知ったような口聞いて…』

止まらない

『私がどれだけ……ッ』

「わからないよ。ただ言えることは、僕は本校舎の頃に戻って欲しくない…何も映さない瞳の君に」


気づけば私は渚さんに抱き締められていた。

ああ、吐きすぎた。また皆んなに嫌われちゃう……



早く、早く蓋を……


自分の穢れた思いに、過去に、蓋を……


『…………ごめんなさい。言い過ぎました』


「ううん、好きだから。ちょっと心配になっただけ。
叶君に言ったよね、自分を諦めない為だって」

『はい…』

「何かあったら言ってね」

『はい…』

「ひつじちゃん帰ろ、久々にゲーセン寄りたい」
『ええ、せめて一旦帰ってからにしません?』
赤羽さんが渚さんの会話を少し止めるように話を切り出した





このことが、私の二回目の狂気に繋がろうなんてこの時、誰が思ったであろう









「何ー、渚君見せつけてくれるわねー。もしかしてカルマのヤツに嫉妬したの?」

「嫉妬………そうかもね。遊夢ちゃんは僕の標的だから」

「……(わあ、珍しく素直)」
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