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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第33章 二名の時間


「大変だねー、皆ヘンテコな名前つけられて」

「「「「えっ?(汗」」」」
余裕そうに話してきたのはもちろん赤羽さんである。「こいつも一応変な名前では?」と全員聞き返す


「ん、俺?俺は結構気に入ってるよ、この名前。たまたま親のヘンテコセンスが子供にも遺伝したんだろうね」

業と書いてカルマ。確かに仏教用語としての使い方は間違ってないが珍しいという部類には入るだろう

『そう言えば赤羽さんの親の話ってあんまり聞いた事ないですね』
「気になる?ひつじちゃんの両親も紹介してくれたら別に教えてもいいよー」
と余計なことを言われたので大人しくお口にチャックしといた



「先生も名前については不満があります」


ここで予想外の人物が参加してきた

「殺せんせーは気に入ってんじゃん、茅野が付けたその名前」

「気に入ってるから不満なんです。

未だ3名程、その名前を呼んでくれない人達が…」





「「『…(汗(ギクッ』」」」




「烏丸先生なんか私を呼ぶ時『おい』とか『お前』とか…熟年主婦じゃないんですから!!」
『(例え方が珍しいな…)』

殺せんせー、と呼んでくれないことに対してシクシクと泣きだす先生を見て冷ややかになりつつもいたたまれない気分にはなった

「だって…いい歳した大人が『殺せんせー♡』とか恥ずかしいし」
イリーナ先生が静かに呟く。烏丸先生に関しては何も言わなかった

『(初めは「先生」って言う立場以上のものは期待しないつもりで頑なにずっと先生呼びしてたけど…

なんか呼ぼうにも呼べない雰囲気でズルズルここまで来てたな…(汗)』


ごめん。先生。


「じゃあさ、いっそのことコードネームで呼び合うってのはどう?」

そう明るく言ったのは矢田さんだった。

「コードネーム?」
「そう!みんなの名前をもう一つ新しく作るの。南の島で会った殺し屋さん達さ、お互いの事本名かくして呼び合ってたじゃん?なんかそう言うの殺し屋っぽくてかっこよくない?」

「なるほど…いいですねぇ」





という訳でひょんなことから始まったコードネームごっこ。くじでランダムに決められていったのだが…


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