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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第31章 残夏の疑惑の時間


与えられた場所に到着すると先生は悲惨な状態になっていた。向けられた銃口は明らかに堀部さんに対してだが、一生徒である彼を先生は見捨てるわけにはいかない。守るべき対象は、やはり足手まといになる場合が多い

それでも私達の存在に気付かれていないことが不幸中の幸いか

「こっちサイドは俺達で任せて。後は、頼むよ」
赤羽さんの指示に私達は頷く








合図を期に体育会系チームが先生の周囲を囲むスナイパーに衝撃を与える


「「「せーのっ!」」」

そして私達は木の上から落ちて来た彼らをブルーシートでキャッチし拘束

「はーい、簀巻き簀巻き~」

「チッ、対先生用物質の服か。面倒くせぇことしやがって。触れないあのタコに代わって俺達がぶっ飛ばさなきゃなんねえじゃねえか」





「皆さん!よく来てくれました!」


「お前等…なんで」
阿鼻仰天の堀部さんに速水さんが見下ろす

「勘違いしないでよね、シロの奴にムカついてただけなんだから。殺せんせーが行かなきゃ私達だってほっといてたし…」

「速水が『勘違いしないでよね』って言ったぞ!」
「生ツンデレはいい物だね」
その隙に先生は堀部さんを拘束していたネットを外した。頭から寄生していた触手は溶けている。やはり触手用の…





「去りなさい、シロさん。イトナ君はこちらで引き取ります。

貴方はいつも周到な計画を練りますが生徒を巻き込めばそれは台無しになる。

当たり前のことに早く気付いた方がいい…」



シロは黙ったまま、あの陰から見えるギラギラした目で先生を見つめた。

私は、あの目が今でも、怖いし、 憎い

「モンスターに小縄達が群がるクラスか…大層うざったいねぇ


だが私の計画には根本的な見直しが必要なのは認めよう」

と背中を向けてトラックに乗り込んだ。
逃げる…!


「くれてやるよ、そんな子。どの道二、三日の命。

みんなで仲良く過ごすんだね」


先生は堀部さんの安全を考慮したのか追うことはしなかった









やっぱりあいつは…駒としてしか見てなかった。そしてまた捨てた。





私は…あと何回触手で苦しむ人を見ればいいの…?







私は黙ってネットを鋏で切り、気絶した堀部さんを助け出した



先生は堀部さんの触手はあの病的な執着心が消えない限り細胞が強く癒着して離れないと言った。
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