• テキストサイズ

私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第31章 残夏の疑惑の時間


その後自分の潔白を証明しようとした先生だが、自分の荷物からわらわらと出てきたのは見知らぬ下着たち。

『……』
ここまで教室が冷たい空気になったのは初めてだ。







「今日の授業はここまで………さようなら…」
今日一日中顔を青くしていた先生。なで肩をさらに低くしてとぼとぼと去って行った

『あそこまで元気がないのは初めて見ました…
確かにあの人ほぼ生徒の信頼で生きてるようなものだけど…』

「それにしてもあの事件、ほんとに殺せんせーが関与してるのかな…?」
「確かに…」






「それは違うね」

教室に通ったのは机に脚を乗せた赤羽さんの声だった

「この事件、あのタコが本気でやるにしては犯行が荒すぎる。

それにこういう手口は先生に一番効くんだよね。

この教室で生徒の信頼を失う事を何よりも恐れているから」
片手で今日見せた雑誌をぺしぺしと叩く



「そう、これは裏で殺せんせーを貶めた黒幕がいる。


つまり、ニセ殺せんせーの仕業よ!!」

不破さんが目に炎を燃やしながら立ち上がった
「また始まった」
「不破さん、こういうのに目がないからなぁ…」

テンションについていけない渚さんと茅野さんは若干冷汗


「今夜私達で待ち伏せして真犯人を捕まえよう!!」

『待ち伏せって…目星は付いているんですか?』
そう聞くと勿論!と言ってウインクをお見舞いされる。
「犯行現場を見ればどこか一か所に集中している。だから予測は粗方、ね?」

確かに。渡された地図を見ると都内でもあちこち、という訳でもなく近場をぐるぐる回っているように見える。

しかし…
赤羽さんの言う通り手口が荒い。まるで見つけてみて下さいとでも言うかのように。
これは、ただのなりすましなんかじゃない…?


「早稲田さんも行くよね?」

『え?』

「え、違う?
いつメンが行く気満々だからてっきり早稲田さんも行くのかと…」
不破さんの背景で何やら盛り上がっている三原色。

と、その時、赤羽さんと渚さんと視線がバチッと合う。その瞬間私の口は早口かつ饒舌になった
『あ、あああああの、私今日は塾があるので張り込みとかはできないかもです///』

「そーなの?残念」

いや、違うからね?予定は元々あっただけだし。アタックされてる二人からできるだけ距離置こうとかそういうのじゃないからね?
/ 409ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp