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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第28章 夏の匂いが残る頃に


「結果を急ぎすぎなんだよ」
「怖がらせる前にくっつける方に入ってるから狙いがバレバレ!!」
「だ、だって見たかったんだもん!! 手ェつないで照れる2人とか見てニヤニヤしたいじゃないですか!!」

「泣きギレ入った」
「ゲスい大人だ…」
みんなに責められてぎゃんぎゃん泣きながら弁明する先生。相変わらずの下世話だ


「殺せんせー、そーいうのはそっとしときなよ。うちら位だと色恋沙汰とかつっつかれるの嫌がる子多いよ。皆が皆ゲスいわけじゃないんだからさ」
中村さんがもっともなことを言った
「うう…わかりました」


「何よ結局誰もいないじゃない!! 怖がって歩いて損したわ!!」
と、そこへ洞窟から声が聞こえてきた。

「だからくっつくだけ無駄だと言ったろ。徹夜明けにはいいお荷物だ」
「うるさいわね男でしょ!! 美女がいたら優しくエスコートしなさいよ!!」
烏丸先生はいつもの仕事の顔でうざそうにしてるが
腕を組み、頬を染めながらぶつくさ言うイリーナ先生は傍から見ればただのツンデレにしか見えない
「…なあ、うすうす思ってたけどビッチ先生って…」
「…うん」
「……どうする」
「明日の朝帰るまで時間はあるし…」


「「「「(くっつけちゃいますか?)」」」」

満場一致になった瞬間だった








暫くして、「イリーナ先生をくっつけよう大作戦」の計画を練るみんな。

「意外だよな〜あれだけ男を自由自在に操れんのに」
「自分の恋愛にはてんで奥手なのね」

「仕方ないじゃないのよ!! あいつの堅物ぶりったらワールドクラスよ!!私にだってプライドあるわ。男をオトす技術だって千を超える。ムキになって本気にさせようとしてる間に…

そのうち、こっちが」


「可愛いと思っちまった」
「なんか屈辱」
「なんでよ!!」

ふぬ、確かに恋愛小説などではベタなシチュエーションだ

「俺等に任せろって。2人のためにセッティングしてやンぜ!!」

「やーん、南の島のディナーで告るとかロマンチック〜」

「あんた達…」
みんなが先生の為に騒がしくなってきた頃、烏丸先生がデッキに入って来た

「早稲田さんいる「「「「わあああ!!!!」」」」
…何してるんだお前達…」

「い、いいいや?なんでも?」
「早稲田さんでしょ?はーい、いってらっしゃーい」

『ええ…(汗』
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