第27章 バベルの塔の時間
「屋上へ…行こうか。愛する生徒に歓迎の用意がしてあるんだ。ついて来てくれるよなァ? おまえらのクラスは…俺の慈悲で生かされているんだから」
あんたに、お前に生かされた覚えはない。そう言いたかったけど持っているボタンがちらついておとなしくするしかなかった
「気でも違ったか鷹岡。防衛省から盗んだ金で殺し屋を雇い、生徒達をウィルスて脅すこの凶行…!!」
「おいおい、俺は至極まともだぜ! これは地球が救える計画なんだ。おとなしく2人にその賞金首を持って来させりゃ…俺の暗殺計画はスムーズに仕上がったのにな」
二人、と言うところで茅野さんと渚さんを見た
「計画ではな、茅野とか言ったっけ女の方。そいつを使う予定だった。部屋のバスタブに対先生弾がたっぷり入れてある。そこに賞金首を抱いて入ってもらう。その上からセメントで生き埋めにする。対先生弾に触れずに元の姿に戻るには…生徒ごと爆裂しなきゃ行けない寸法さ」
卑劣だ。そんな計画を地球の為だとか正義だとかいう奴がさばけないなんて世の中はどうかしてる
「生徒思いの殺せんせーは…そんな酷い事しないだろ? おとなしく溶かされてくれると思って『黙って下さい』
『貴方の計画の全貌はもう分かりましたから。その汚い口をさっさと結べ』
私はあのときと同じ目で…奴を押さえつけた。鷹岡は一瞬何かを思い出したかのように驚いたが再びニヤリと笑った
「なんだ、お前は貰わなかったのか、道理でモニターに映ってなかった訳だ。ウイルスで苦しむ姿も見たいと思ったが、いいだろう、お前には”特別な席”を用意してやる」
『?』
「全員で乗り込んで来たと気付いた瞬間は肝を冷やしたが、やることは大して変わらない。おまえらを何人生かすかは俺の機嫌次第だからな」
「………許されると思いますか? そんな真似が」
勿論先生もそんな計画を聞いて激怒しないわけがない。しかし、今回先生は動くことができない。できるのは口喧嘩だけだ
「……これでも人道的な方さ。おまえらが俺にした…非人道的な仕打ちに比べりゃな」
指しているのは当然あの一騎打ちの話。非人道的…あれが?
「屈辱の目線と、騙し討ちで突きつけられたナイフが、頭ン中チラつく度にかゆくなって、夜も眠れなくてよォ!!」
子供相手に情けない。ここまでむきになってやることか。コメディーか何かだと言って欲しい
