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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


「だ、だからっていきなり…」
「ただし!」
慌てる千葉さんに先生は一言止めた

「先生は殺す事は許しません。君達の腕前でそれを使えば、傷つけずに倒す方法はいくらでもあるはずです」

顔には”不殺”と言う文字が。文字も表示できるんだね…


寺坂さんから銃を手渡され不安そうにそれを見つめる二人「さて行きましょう。ホテルの様子を見る限り…敵が大人数で陣取っている気配はない。雇った殺し屋も残りはせいぜいひとりふたり!!」

「おう!! さっさと行ってブチ殺そうぜ!!どんな顔してやがんだ…こんなクソ計画立てる奴はよ!!」
士気が奮い立った寺坂さんを先頭に一行は進んでいく

後三人くらい…耐えられれば…

みんなは助かる!






8階のコンサートホールそこに次の敵はいた

「……………15、いや16匹か? 呼吸も若い。ほとんどが十代半ば」
『…!』
男は背中を向けて話し始めた
あり得ない…息も殺してここに侵入してきた筈なのに、人数はおろか年齢まで呼吸で分かってしまうなんて…

その言葉からすぐに強敵だと察することができて私は息を呑んだ


「驚いたな。動ける全員で乗り込んで来たのか」
男が振り返った次の瞬間…


ホールに銃声が鳴り響く。


この部屋の照明がそれによって破壊された


もう一度正面を見ると細く煙の糸を出す銃を構えた男が




「言っとくが、このホールは完全防音で、この銃はホンモノだ。
おまえら全員撃ち殺すまでだれも助けに来ねぇって事だ。おまえら人殺しの準備なんてしてねーだろ!! おとなしく降伏してボスに頭下げとけや!!」


しかしそれを言い終わる前に次の発砲が続く

でもそれはこっちの銃だ



銃をすぐに構えたのは速水さん。惜しくも男の手からは外れてしまったが威嚇には十分で男は暫く驚いたように黙った


そして奇怪な声で笑い出した

「意外と美味ぇ仕事じゃねェか!!」
その言葉と同時にステージの照明が落とされる

「今日も元気だ、銃が美味ぇ!!」
笑いながら銃口を長い舌で舐める男。

…普通に怖い人だよこれ!

そして次に男が撃った先は…勿論速水さん

『ッ…(構えるのが早い!!)』
「一度発砲した敵の位置は絶対忘れねぇ。もうお前はそこから一歩も動かさねぇぜ」
殺すという言葉の重み、そして本番で外さない実践力。
こいつ、明らかに何十人か殺ってる…
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