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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


「も~早稲田さんからも何か言ってよー」

矢田さんが何も言わない私に話を振った。

私は黙って渚さんに近づいた。本当だったら彼から話したくないって言われちゃったから効果なんて期待していないけど…

じっと瞳を見つめた後に続けた



『私…クラブなんて入るの初めてで……変な男がいないかちょっぴり怖いんですけど…その、渚さんが一緒にいてくれるなら頑張れるかな~って///
でもダメですよね、私も渚さんに無理強いはさせたくないです』
ちょっと内股で肩はきゅっとしぼめる。そしてしょげ顔に視線だけの上目遣い。詳しく説明したがイリーナ先生が直々に伝授した落とし技である


「ッ~………//////分かったやる!!」

『!(効果あった…)』
渚さんから真っ赤な顔のイエスが貰えた。これは練習の成果と言うべきか、というか嫌われてない?それを聞いた女子がさあさあ!とぞろぞろ渚さんを連行した

『………やらない方がよかった?』
何故か罪悪感が後から追ってきたのは不思議だった







数分後、
クラブへ続くドアを開ける

「ホラ渚君!! 男でしょ!! ちゃんと前に立って守らないと!!」

結局後ろでちじこまっている渚さん
「無理…前に立つとか絶対無理」
「あきらめなって、男手は欲しいけど男にはチェック厳しいんだもん」

ようやく出てきた渚さんは…まさに若い女の子だった

髪の二つの結び目いつの間にかリボンに変えられている。ストライプのオフショルダーの服にミニスカート、おまけに男共が好きそうなチョーカーまで。
そして内股でもじもじとする姿は女よりも女らしい

『(喧嘩売ってるんでしょうか?そうなんでしょうか?)』

「早稲田さん、なんで阿修羅みたいなオーラ出してるの?もっとリラックスして!(汗」

「自然すぎて新鮮味が無い」

「そんな新鮮さいらないよ!!」

「どこにあったのこんな服…」

「外のプールサイドに脱ぎ捨ててあった。服の持ち主はどこ行ったか知らないけどね」

「はーあ、やだやだ、こんなフケツな場所さっさと抜けたいわ」

「その割には楽しそうだね、不破さん」
ということで騒がしい部屋の中をどんどん進んでいく
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