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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


「これ入れたら専用クリップで鼻塞いでぇ…口の中にトウガラシの千倍辛いブート・ジョロキアぶちこんで…その上からさるぐつわして処置完了」

『そなえあればうれしいな』と書かれているビニール袋から嬉々としてガサゴソものを出す彼。ちらりと私が渡した水風船と水鉄砲も見えた。というかそんなものなくていい!!



「さぁおじさんぬ。今こそプロの意地を見せる時だよ」

今までに見たことないくらいの爽やか笑顔で容赦なく鼻にチューブをねじ込む彼

「モガアアアアア!! モガ…モ……」


男の悲鳴のバックで私は思ってた

チガウ、カレハクラスメートジャナイ。ソンナヒトシラナイ…と

「…殺せんせー、カルマ君特に変わってなくない?」

「…ええ、将来が思いやられます…」

『将来はカリスマ拷問師ですかね…?』
私は冷めた目で何とか赤羽さんの様子を見ないように努めた















6階のテラスラウンジ。そろそろ頂上も近い
「ここから先は男は入りにくいな」

「クラブか……まあそうだな」

「岡島がいれば死んでも入りたがったかも分かんねぇけどな」
その先の入口からは体の芯まで届きそうな音の圧がここまで飛んでくる。ゲームセンターみたい…

「若い女には多分チェックが緩い。女子達頼めるか?」

「任せておいて磯貝くん。私達やってみせるよ」
片岡さんが自信をもって言う。この部屋の先に裏口がある。ここはカギがかかっているらしく、外側からじゃ開かない。だから女子たちに中から開けてもらい一緒に階段へ向かう作戦だ

「でも男手がいるよね。いざという時の…」

「…そうね、でも男は入れない、し……」

その時、皆が一斉に一人の方へ視線が向く





「……え、ぼ、僕?」
渚さんがもう既に無理とでも言うような顔をして自分を指さした

「渚なら男だってバレないでしょ、女装すれば」
「じょ、女装!!?」
「あ、外に洋服落ちてたよ! 取ってこようか」
「何でそんなにすぐ話が進むの!?ねえ!?」

渚さんは本気で嫌だ…と言うよりこの状況に収集が付かなくて焦っている感じだ。いつもクラスのツッコミ担当だからな~お疲れ様です
けど公共の権利ならもう少し押せばやってくれる筈…あ、そういえば。
赤羽さんも何か気づいたようで私の背中を叩いた
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