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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


「ね、どっから来たの君ら?
そっちで俺と酒飲まねー? 金あるから何でもおごってやンよ」

女装した渚さんが一人の男に肩を捕まれた。渚さんは慌てているけどその他の女子は相手を瞬時に判別する。見た目私達と同じくらいの年齢か…?服装もカジュアルだから親の連れって感じ。うん、なら刺激しない程度に関われば問題なし

「はい渚!! 相手しといて!!」

「え、ええ?」

「あんたなら1人でも大丈夫でしょ、『作戦』の下見が終わったら呼ぶからさ」

「そっか、渚ちゃんって言うのか〜、俺ユウジな」

連れていかれる渚さんがふとこちらを振り返ったのを見かけたのでがんばれの意を表して小さく手を振っておいた

「ようお嬢達、女だけ? 俺等とどーよ今夜」
と今度は男二人に話しかけられた。片岡さんはもう既に同じパターンで面倒なよう。気持ちはわかる
「あのねぇ言っときますけど…」

「お兄さん達カッコいいから遊びたいけど、あいにく今日はパパ同伴なの私達」
片岡さんを優しく止めたのは矢田さん。彼女もイリーナ先生からいくらか落とす手を教わっている。

「うちのパパ、ちょっと怖いからやめとこ?」
「ひゃひゃひゃ、パパが怖くてナンパできッか……」
「じゃ、パパに紹介する?」
矢田さんはスッと金色の何かを見せた。バッジだ。真ん中に凶と書かれている

「ねだったらくれちゃって、スクバのチャームにしよっかなって」
「し…失礼しました」
「いくじなし、借り物に決まってるのにね」
そう言って逃げて行った男共みウインクする。
「へー、これビッチ先生に借りたんだ」

「すごいよあのひとは。ヤクザ、弁護士、馬主…仕事の時使えるからってあらゆるバッジ揃ってるの」

『それもレプリカとかじゃなさそうですもんね』
そのバッジを少し触ってみるとごつごつしてる

「そういや、矢田さんは一番熱心に聞いてるもんね、ビッチ先生の仕事の話」

「うん、色仕掛けがしたいわけじゃないんだけど。殺せんせーも言ってたじゃない、『第二の刃を持て』ってさ、接待術も交渉術も、社会に出た時最高の刃になりそうじゃない?」
矢田さんはポニーテールを揺らしてにっこりと笑った

「おお〜、矢田さんはカッコいい大人になるね」

「う…む…巨乳なのに惚れざるを得ない」
それを誇らしげに見つめる不破さんと微妙に認めた茅野さん
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