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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第27章 バベルの塔の時間


男はもう一度ガスを起動させようとした。しかし、その手は烏丸先生によって止められた

男の顔を蹴り上げ先生は力尽きたように倒れる。

すぐにひるんだ男の身体を拘束。烏丸先生の容態を確認する

「…ダメだ。普通に歩くフリをするので精一杯だ。戦闘ができる状態まで…30分で戻るかどうか」
磯貝さんに支えられて何とか立っている烏丸先生

「象をも倒すガス浴びて歩ける方がおかしいって」

「あの人も充分化け物だよね」

そう困り顔で言う皆。しかし、これで使える駒は確実に減ってしまっている。恐らく次の階では私達だけで挑むことになるだろう。不安だ…

「いやぁ、いよいよ『夏休み』って感じですねぇ」

顔に太陽を表示させた先生

「何をお気楽な!!」
「ひとりだけ絶対安全な形態のくせに!!」
『こっちがどれだけ命懸けか!!ざけんなタコ!!!』
「渚、振り回して酔わせろ!!」

「にゅやーっ!!(汗」

そして私達からの罵声を浴びながら袋をブンブン振り回される先生。
「よし寺坂。これねじこむからパンツ下ろしてケツ開いて」

「死ぬわ!!」

もう懲りたかと思った頃、渚さんが顔に袋を近づけて聞いた。もう真っ青だけどw

「殺せんせー。何でこれが夏休み?」

「先生と生徒は馴れ合いではありません。そして夏休みとは、先生の保護が及ばない所で自立性を養う場でもあります。大丈夫、普段の体育で学んだ事をしっかりやれば…そうそう恐れる敵はいない。


君達ならクリアできます。この、暗殺夏休みを」
そう言ってにかっと笑う先生に私はちょっとだけ、ほんのちょっとだけ自信を持った。


そして覚悟を決める。どんな手を使っても皆を元気にさせるって












五階。そろそろ半分まで来たところだろう。そう思えたのはこの部屋が展望回廊だったからだ。そこに何も動じずにいる男がいた。見れば分かる、私達を待ち構えた第二の敵だってことが


「………お、おいおい。メチャクチャ堂々と立ってやがる」

「…あの雰囲気」

「…ああ、いい加減見分けがつくようになったわ。

どう見ても、『殺る』側の人間だ」
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