• テキストサイズ

私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第24章 襲来の時間


しかし、その強烈な一発は彼のシャツによって止められた。
『す、すごい…』

まともな防具もない。つまり生身のまま彼はあの攻撃に耐えたのだ。
気力なのか、体力なのか分からないが、これは才能だ。


「よく耐えたねぇ。ではイトナ、もう1発あげなさい。背後のタコに気をつけながら…」


と、次の命令は止められた。




堀部さんのくしゃみによって




「寺坂のシャツが昨日と同じって事は…昨日寺坂が教室に撒いた変なスプレー。アレの成分を至近距離でたっぷり浴びたシャツって事だ。それって殺せんせーの粘液ダダ漏れにした成分でしょ、イトナだってタダで済むはずがない」


くしゃみと鼻水のせいで攻撃もままならない彼も呆気にとられている


後は簡単だった。その隙に原さんを救出、先生の触手動きを止める成分の水なら同じことをやり返せばいい。



堀部さんはみんなから次々に水をかけられ、触手は膨れ上がっていく。これで攻撃もできない


「だいぶ水吸っちゃったね。殺せんせーと同じ水を。あんたらのハンデが少なくなった。

で、どーすんの? 俺等も賞金持ってかれんの嫌だし、そもそも皆あんたの作戦で死にかけてるし。ついでに寺坂もボコられてるし、






まだ続けるなら、こっちも全力で水遊びさせてもらうけど?」




「……してやられたな。丁寧に積み上げた戦略が…たかが生徒の作戦と実行でメチャメチャにされてしまった。

…ここは引こう。触手の制御細胞は感情に大きく左右される危険なシロモノ。この子等を皆殺しにでもしようものなら…反物質臓がどう暴走するかわからん」

シロはだいぶ岩の上に行ってから

「帰るよイトナ」


と声をかける



しかし、堀部さんは黙って歯をギリと鳴らすだけだった
「イトナ!!」

「どうです、皆で楽しそうな学級でしょう。そろそろちゃんとクラスに来ませんか?」

「…フン」

そういうと、急かされたシロの元へ飛ぶ





「あ、そうそう。気になったんだけど殺せんせー」


次、奴はまたとんでもないことを言い出した


「早稲田さん…?だっけ?ここにはいないようだね。もしかして死んだかな?」

これは種まきだ、次への。今彼らが戦う理由はない。しかし、これがあるかないかで大分変わる

先生の表情の雲行きが怪しくなる。

『先生、貴方が怒らなくていいんです』
/ 409ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp