第23章 水遊びは波乱の時間
「なにせ小さな沢を塞き止めたので…水が溜まるまで20時間!バッチリ25mコースの幅も確保。シーズンオフには水を抜けば元どおり。水位を調整すれば魚も飼って観察できます
制作に1日、移動に1分。あとは1秒あれば飛びこめますよ」
「いやっほう!!」
体育会系メンバーが一斉に体育着を脱ぎ捨て、プールに飛び込む。その後に続いてみんなも次々と着水する
コースの中では競泳し放題。その外側では暗殺バドミントンで使うボールで遊ぶ女子と水をかけあう男子たち
「楽しいけどちょっと憂鬱。泳ぎは苦手だし…水着は体のラインがはっきり出るし」
「大丈夫さ茅野。その体もいつかどこかで需要があるさ」
「…うん、岡島君。二枚目面して盗撮カメラ用意すんのやめよっか。
というか早稲田さんも来てよ。同志がいないと寂しいじゃん!」
『え?私は…そのまだ我慢できるって言うか…』
「もしかして、傷、気にしてる?」
バタ足をしながら近づいて聞いてきた中村さん
『あの…はい…』
「大丈夫だよ。もうみんな気にしてないし」
「もう既に何度か見てるしね~」
『……………ありがとうございます』
みんなが承諾してくれたので私も脱ぐことにした。一応水用ジャケットを着て
「うーん、ないね」
『失礼じゃないですか?』
なんか癪だったので水をかけといた
「ちょ、やったなー?」
水をかけ合戦の途中、中村さんが渚さんにぶつかってしまった
「あ、ごめん」
「ううん、大丈夫だよ」
「…………渚…あんた、男なのね」
「今さら!?」
初めて水着姿を見たらしくじっと見つめる
『…』
「遊夢ちゃんまで!!」
半泣きになってる渚さんに一言
『いや、意外と筋肉質なんだなって』
「……………………へっ……///」
渚さんの少女漫画っぷりの赤面
「出た。天然タラシ」
「これだからイケメンなんだよなウチの早稲田さんは」
「あ、ありがとう…(き、筋肉ついてる方が遊夢ちゃん好きなのかな…?)」
「マッチョがタイプなの?」
『いえ、細くてそこそこ付いてる方が好きなんです」
「おい渚、何ブツブツ言ってんだ?」
「………筋トレしよ…」