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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第21章 ただいまの時間


いや、おかしい。明らかにおかしい。


先生、何か隠してる?



『ほら、先生も授業あるでしょう。さっさと教室行きますよ』

「あー!!まだ準備が…」













ガララ








廊下からでも分かる賑わい様。その教室に足を踏み入れると





「俺クラッカーなんて初めて持ったわ」

「おい、まだ早稲田さんが来ない内に鳴らすなよ」

「わーん!寄せ書き出来上がんない!!」


何だか文化祭のような盛り上がり



『これは一体…』


ようやくみんなが私の存在に気付いたようで一斉にこっちを向かれる


「あ、早稲田さん…」
「おいおい、来ちゃってんじゃん!殺せんせー何やってんだよ!」
「いやあ、すいません。思いの他足止めできませんでした」
「だからあのタコは当てになんないって言ったじゃん!」
「にゅやっ!?」




『え、えーっと』



「まあ、何はともあれ…

早稲田さん退院おめでとう!!」


みんなからぱっとクラッカーを向けられて教室に乾いた音が響く。


目を開けると、私の身体は紙テープまみれ、おまけに焦げ臭い



『………






誕生日会と間違えてません!?!?(汗』

「それだけおめでたいことだ、ってことだよ」

「にしてもそのツッコミのキレ…」
「うん、間違いなく早稲田さんだな」
「ってことは…」
「やっぱ戻って来たんだな!!」


い、色々ついていけない…

そんな唖然とする私に渚さんがクスクスと笑いながら歩み寄る。

「ごめんね、戻ってくるって言った時、みんながそうしたいって。まさかここまでやるとは思わなかったけど」

そう言いながら私に付いたテープを払ってくれる

「早稲田さん!」

「やっとって感じだね」

茅野さんと赤羽さんもいつもの表情で対話してくれた。

『あの…ごめんなさい!酷いこと言ってしまって…』

「いいよいいよ、その代わり、今度こそ一緒にプリン食べに行くよー?これは強制だからね!」

「俺はあの感じのひつじちゃんも悪くないと思ったけどね」

「カルマ君!!(汗」

「そんなことより、おかえり早稲田さん!」

『…ただいま…でいいんでしょうか?』

「もー、固いなあ!そこは素直にただいまでいいの!」






『はい……







ただいま』
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