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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第19章 モザイクの時間


「ええ、しかも早稲田さんがMineさんだということを唯一知っている先生に渡してきた。


表面上は招待状かもしれませんが、先生は宣戦布告とみています」


「…!」

その場のみんなが息を呑む。







宣戦布告




その言葉だけが頭の中に響く





遊夢ちゃんが?先生に対して一体何のために…?











「期日は今日の放課後の辺りのようなので先生は行こうと思っています。


皆さんはどうしますか?」


先生が周りを見渡してみんなに問う。返答はイエスかノーだけの簡単な質問なのに言葉が出てこない。

迷いだ




「今すぐに返事を求めているわけではありません」


落ち込んだみんなに対して先生はにっこりと笑った。






「ただし!



共に行くという人がいるなら先に言っておきます!

服装は体育着で動きやすい服装で来ること!誰がいるか分かりませんから念のため護身用の武器も


同志は放課後に昇降口に集合!」



きっぱりと必要事項を言い放つと先生は職員室に戻って行った。残されたみんながまた沈黙の時間を過ごす



「なあ…」



その隙間を切ったのは磯貝君だった

「とりあえずさ、みんなの気持ちを聞きたいな。

皆はどう思う?早稲田さんの事」










「……凄く…立派な子だと思ってた。

毎朝学校に来ればいつも自主学習してるし。E組に来てもまだあきらめてないんだなって。努力できるんだなって」

片岡さんが思い出すようにフッと口角が上がった


「まあな。俺も存在は薄めだって言ったけど、何だかんだ訓練だって頑張ってるし。

ナイフ振れないって聞いたときはちょっとびっくりしたけど、それで”やらない”とかじゃなくてもう既に次の手が打ってるんだもん。放課後の訓練だって頑張って烏丸先生にナイフ振ってるんだぜ?

なんか…そういう…みんなの迷惑になりたくないって考えてくれる子だよな」


前原君もうんうんとうなづく

「あまり話さないけど、結構私達の大きな支えになってくれてるよね」

「集会の時も凄かったよね。あれはすっきりしたわ」

「上に対して物怖じしないから、嫌なことはきっぱり言ってくれるんだよね」






「「つまり意外とかっこいい」」

神崎さんも中村さんも顔を見合わせて笑いあう
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