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私が嫌いな私なんて〇したっていいじゃないか

第19章 モザイクの時間



ふらふらと酔うように街を徘徊する。そんな私を街の人は怪訝そうに視線をやる。




ここにも居場所はない…か








居場所を求める旅。つい最近までは、Mineとなり、配信をすること、歌やダンスの練習をすること、それが存在意義を証明してくれて脳から快楽の体液がにじみ出るような気さえした。まるで薬物にでも侵された中毒性。だから狂ったように私はMineとしてネット上に現れた












しかし、今はこいつの…早稲田遊夢の存在意義を忘れて、見失って、それどころではなくなってしまったような気がする




僅かなことしか考えられない脳みそでいかにどうやってこいつを抹消するかぼんやりと考える日々





















ふと、橋の前に足を止めた。下を見ると、昨日雨が降っていたせいか水は茶色く濁り、ごうごうと激しい流れをしている。





『(ここから身を投げ出せば…楽に死ねるかな?)』







誰も見ていないことを確認してへすりに足を引っかけた





































「止めなさい」


ゆったりとしていて、それでいて制止力のある声。聞き覚えがないと思い、振り向くと。白装束の男が立っていた



『貴方…シロ…!』

「やはり君はあの殺せんせーの…見間違いではなかったようだ」

『何の…用で』

「名門校の生徒である君がこんな昼間に出かけているとなれば誰でも気になるさ」


相変わらずの不気味で得体の知れない禍々しい雰囲気はいつになっても取れないようだ。けど、私は今こいつと話す目的もない

『少し事情がありましてね。

さよなら』




次、奴はとんでもないことを言い出した



「君…死にたいのかい?」

『!?』

「もしよければ私が手助けしてあげようか?」





こんな公道で何を言い出すのかと驚いた顔で見てしまった
シロはフッと笑うと続ける



「興味ありそうだね、少し場所を変えようか」












橋の下の物陰、シロは話出す

「なあに、不思議なことじゃない。君が身を乗り出そうとしているのを見ればその心境は察することはたやすい」

『でもそこから協力するっておかしくないですか?』


「死にたい。しかし死ねないんだろう?」
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