第19章 モザイクの時間
昨日…先生に長期休暇を申請した(って言っても私が一方的に押し付けたんだけどね)
先生はあぜんとしていたが、私には必要な時間だと思った
E組になって、みんなを知って、先生を知って、
私の価値観は少しづつ変わっている。私はもっと縛られずに生きたい。みんなとなら…それは変えられるかもしれない
けど…昨日の話…
「遊夢ちゃん…どうしてあの時あんなに怒ってくれたの?」
勘づかれてしまった。そりゃそうだろう…あんな柄にもない怒り方をしてしまったのだから…
あいつが自分の父親像に似てたから…
もうこれ以上私を苦しめる要因は消そうとあの時思った
だが、それをしたら一体どうなるのか…私に来るメリットは?デメリットは?私の身の安全が保障される確証は?
一度現実に戻るために学校を、クラスを離れた。
家に帰れば罵倒と怒号と暴行地獄。ほらね、結局現実はそうなんだ。
勿論父と過ごす時間は長くなってしまう。それに学校に行かない娘なんて許すはずがないだろう。だからこっそり、隠密にしよう
皆が大事だから、皆が好きだから
これ以上みんなのキラキラした部分を見たくない。
皆にこれ以上心配かけたくない。
『やっぱり…見えない呪いには勝てないよ…』
『はーいみんな質問いっぱい寄せてくれてありがとうー!どのプロットを読もうかな…
<最近配信の回数多くなっていますが何かありましたか?>
………
いーや、特に何にもw
たださ、ちょっとだけ嫌なことがあってさ~
私のストレス解消できる場所ってここしかないからさ…やっぱ友達はネットファンの皆にかぎるね~
<むりしないでね><何かあったら相談のるよ~>ってありがとー内容は個人情報ばれちゃうから言わないね☆
さてと、歌歌って元気出しますか~』
私にはやっぱり画面の友達と、歌しか取り柄なんてない