第17章 ボールは友達?の時間
「進藤、ゴメンな、ハチャメチャな野球やっちまって」
試合終了後、杉野さんが進藤さんに話しかけた
「でもわかってるよ。野球選手としておまえは俺より全然強ぇ。これでおまえに勝ったなんて思ってねーよ」
「……だったら…なんでここまでして勝ちに来た。結果を出して俺より強いと言いたかったんじゃないのか」
「……んー…
渚は、俺の変化球練習にいつも付き合ってくれたし。カルマや磯貝の反射神経とか、皆のバントの上達ぶりとかすごかっただろ。
でも、結果出さなきゃ上手くそれが伝わらない。
…まぁ、要はさ。
ちょっと自慢したかったんだ。昔の仲間に、今の俺の仲間の事」
と照れ臭そうに頬をかく杉野さん。それを見た進藤さんもフッと笑った
「覚えとけよ杉野。次やる時は高校だ」
「おうよ!」
その様子を遠目で見ていた私達
『ふふふ、杉野さんの方が一枚大人でしたね』
「早稲田さんその割には喜んでたよね~?カエデとぴょんぴょん跳ねちゃってさぁ」
「「え?」」
『ちょっ、中村さん!!』
中村さんにからかわれたのを他の男子にも聞かれたらしく、一斉にこっちを向かれる
「マジか~」
「ちょっと見たかったかも」
「写真とか撮ってないの?」
『うううう…////』
「可愛かったしいいじゃん」
『嫌です!!
それだけ皆さんが人を動かす力があるってことです!!私のことをからかってないでもっと自分の事誇って下さい!!
私先戻ってますから!!////
はぁ~顔あっつい…』
「うーん、やっぱ早稲田さんって」
「あざといよね~」
「そこが遊夢ちゃんの良いところでもあるんだけどね(微笑」