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【KP】夢小説

第4章 【片想いの小さな恋】






「大変そうですけど僕、基礎の申し子なので
頑張ります笑」

「…そうなの?笑」

「ダンスもかなり基礎練の鬼でした笑」

「そうなんだ! それは頼もしい。
ダンスの基礎練ってどういうことをするの?」

「えっと…アイソレーションっていう体の動かし方
の練習とか崩しの練習をすることが多いです。

……こんな感じで…。部分ごとに動かすっていうか。」


説明しながらわかりやすいように
カラダを動かして見せる。


「……え?! いま何した?笑」

「いま、首と胸を別々に動かしたんですけど、
実際にやってみると意外とできなくて…
最初は首につられて肩も一緒に動いたりするので。」

「いや、見てるだけで全然できなさそうすぎて
意外でもないですけど!笑」

「笑。で、これが崩しっていって、アイソレを
組み合わせて動きのバリエーションを増やしたり…。」


「すごい! どうなってるの!?
パントマイムみたい!」と子どもみたいに
喜んでくれる先生が嬉しくて、多めに披露する。


まさにあの
「いつもより多めに回しております」の気持ち笑


「こういう練習を鏡で確認しながら
体のあらゆる部分部分を単独で動かして、

利く体を作っていくっていう基礎練習を小学生の頃
レッスン日以外は2~3時間家でやってました。」

「…2~3時間?!
いや、ちょっと凄すぎて戸惑ってる…!

…もし、失礼にあたったらごめんね。
自分が飽き性だから単純に疑問なんだけど、

それだけ毎日やり込んでたら、飽きたり
嫌になったり…しないの…?」

「…って思いますよねw僕も強制されると嫌だ!
ってなることも正直、あるんですけど。

自分で課題をみつけてやってるときは全然飽きない…
っていうか、楽しいんですよね、むしろ。

すごく、没頭しちゃって…。」

「そうなんだ……幸せなことだね。」


ちょっと、ひかれるのを覚悟して言ってみたんだけど
先生はしみじみとした顔でそう返してくれた。


「…え?」

「それほどまでに自分が情熱を注げるものに
出会えるなんて…、みんながみんなに
あるわけじゃないと思うし、

おまけにそれだけ没頭できることを仕事にできるって
本当に稀なことだし、幸せなことだと私は思うよ。

やっぱり、髙橋君はハッピーボーイだ。」

「ハッピーボーイ!笑」









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