第2章 2
「大丈夫です。愛してるから……お気になさらず、すべて見せてください」
おそらくシャワーも浴びていないことを、お嬢様は一番気にしているのだろうと思った。
ショーツに指をかけてゆっくり引きおろす。
「ぁ……あ」
お嬢様の手が抵抗するように川島の手に重なった。
もう片方の手で顔を隠している。
抵抗しながらも受け容れている様子に、ますます興奮が高まった。
薄い布が肌から離れるとき、トロンとした液体が糸を引くのが見えた。
「すごい…もう、こんなに」
「ぅう……やだ」
「嬉しいです、すごく。お嬢様、女性は感じているほど愛液の粘度が増すのだそうです。こんなにトロトロということは」
川島は言いながら、脱がせたばかりのショーツについた蜜を見せつけるように舐めた。
「美味しい……。本気で感じてくださっている証拠ですね」
「やっ、何してるの!?変態っ…やめてよぉ」
「今のは聞かなかったことにいたします。この下着は、オレが責任を持って手洗いしますからご心配なく」
口ではそう言ったが、洗う前にもっとオレへの愛の証を愉(たの)しみたい。お嬢様に見つからないよう保存袋に入れて隠しておこう。
川島は自分の変態行為を自覚しながらも、お嬢様が唇の愛撫だけで確かめるまでもなく濡れそぼっていたという事実に、恍惚と歓喜でいっぱいになった。
もっと。
もっとドロドロに溶かしたい。
すでに濡れすぎて脚の付け根や飾り毛まで湿り光っている。
「そんなじっくり見ないで…」
「すみません。嬉しくて、つい……んんっ可愛い」
脚の付け根を喰(は)むようにして舌を這わせる。
「…っあん、ぁ…、あっ」
お嬢様が開きなおり羞恥心を捨て去ったかのような声をあげた。
嬉しさの最高潮に達しながら、川島は蜜が渾々(こんこん)と湧き出てくる場所の、周りを丹念に舐めた。
「は…あ、川島ッ…ぁ、あぁん」
甘く切ない透明な声が響く。
質のいい楽器のようだと思った。
想いを込めて奏でると、どこまでも響きわたる。
もっと鳴かせたい。喘がせたい。
川島は、また新たな欲望が膨らんで来るのを感じつつ、吐息をもらしながら真ん中を避けて舐めつづけた。