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アクロ★バティック!【黒子のバスケ】

第8章 いつだって真剣勝負でしょ!


「……あっ」

腕時計を確認した監督さんが短く声をあげた。


そして焦った顔をしながら

「みんな早く戻って!もう練習開始の時間よ!!」

みんなに体育館へ戻るように催促する。



そろそろ練習試合が始まるらしい。


あぁ…胸がドキドキする。

彼らの試合を観るなんて、いつぶりだろう?


「フェアリーもどうぞ」

と私を呼んでくれた監督さんの後に続いて私も中へ入った。




ダンッ ダンッ

ボールを床につく音。


キュッ キュッ

バッシュのスキール音。


シュッ

ボールがゴールネットをくぐる音。




体育館の中は既に“バスケ”で溢れていた。


ぜひ誠凛側のベンチで観てください!
という監督さんの申し出を断り、ステージの上にのぼる。

なんでか昔から、高いところが好きなんだよね。



選手たちがウォーミングアップを終え、一列に整列した。


こっちにまでそのピリピリとした闘志が伝わってくる。


普段とは違う、鋭い表情。

胸中で静かに燃やされる炎。




どうしてこんなにもわくわくさせられるんだろう。


私はどんな仕草や表情より、この瞬間の男の人が好き。

戦場に行く戦士みたいで、最高にカッコいいと思わない?
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