第9章 鬼
「じゃあ僕は行くからあとは勝手にして」
時透が歩き出すと小鉄は慌てた
「待って下さい!!鉄穴森さんを助けてください!!」
小鉄は時透の前に立った
「今鋼鐵塚さんが不眠不休の研磨をしてるから!一度でも止まったら駄目なんです!!お願いです!!助けて下さい!!」
小鉄は土下座をした
(‥‥‥‥)
『大丈夫だよ‥自分を必ず取り戻せる‥今は生きるんだ』
時透はお館様の言葉を思い出した
時透は小鉄を抱えると走り出した
「わああああ!!時透くん落ちる落ちる」
小鉄は時透にしがみついた
「落ちたくなかったらしっかり掴まってて」
小鉄は必死に頷いた
(これは‥里を守る事に‥なるのかな‥)