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山鳥と雛鳥

第14章 お守り


崩れ落ちる体の1部からあたたかい光が周りを照らした。

「にゃ!?何が起こって!?」

子猫が眩しさに目を細める。
光っていたのは私のポケットにあるものだった。
その光が消えると私の体は元に戻っていった。

「お頭…無事だった?」

子猫が何が起きたか分かっていなかった。

「私は…一体…?」

私が驚いていると、小豆が指をさした。

「君のポケットが光ったんだ。」

「私の?」

私はポケットに手を入れそれを取り出した。

「これは…。」

赤いお守りが出てくる。

「刀剣御守り?でも普通のとは違いますね。」

一期が私のお守りを観察する。
小豆が私の顔をまじまじと見ていた。

「山鳥毛…これは一体…。」

小鳥が「あ…」と声を漏らした。

「主?何か心当たりが?」

「心当たりもクソもねぇよ。
やられたな…。あのバカ娘。てことは…まじかよ。」

小鳥は困ったように笑った。
まさか、雛鳥が?あの時に?

「山鳥毛は知っていたのか?」

「ガサガサ私のポケットに何か入れてた気がしたがあまり気にならなくて。」

「君らしいな。」

小豆は呆れたように笑った。
小鳥が私をギロっと睨みつけたあと、深いため息を吐いた。

「あーあ、助けられちまったなあいつに。」

「とにかく、今は帰城しましょう。
皆さん怪我してるんですし。」

一期に言われ私たちは任務を終えた。
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