第11章 私の幼少期と彼ら
小さな頃からお父さんとお母さんとはまた別の存在と過ごしていた日々が私にはある。
青少年が数人、大人も数人。
全員、人ではないしみんな男の人。
その中でもとびきり、傍にいた人は刺青が入っているパパと同じくらいの男の人だった。
中学校に上がると、制服に身を包み勉強したり部活に励んだりする。
「ねぇ〜⚫⚫の初恋ってどんな人なの?」
話の流れ、そんな話題が上がった。
「初恋…?」
「そうそう!好きな人!」
友達がワクワクした目で見てくるけど、私は男性に興味が持てなかった。
いや…。持ってたとは思うけどたった1人の存在が大きすぎて持ちにくかった。
「それが初恋と言うなら…私はパパの知り合いかな…」
「えー!親戚のお兄さんとか?」
「違う…と思う。」
「ねぇねぇ、それってどんな人なの?
今も会ってるの?」
どんな人と言われても…まず人ではないし…
答える事に困っていると休み時間終了のチャイムが鳴った。