第24章 その先に待っているもの
探偵は探偵なりに何かを感じるのかな?
ライバル視してるとか?
そう思うと少し可愛いと思えてしまうけど、そんな訳無いよなあとも思いつつ。
そこに関しては何故かあまり踏み込んで聞くことは出来なかった。
バレない様に、一度探偵事務所の入口の陰に隠れた。
「どうする?中に入るか?」
『んー…今入っていく勇気は無いかな…』
「そっかあ、みなみさんはこれからどうするんだ?」
『どうしよう…全然分からないや』
考えてはいた筈だけど、ここまで来るのに色々とトントン拍子だったせいで
こうして改めて聞かれると不安になった。
真純ちゃんも私がどこに住んでいたのかは分からなかったみたいで。
これからどうしよう
今頼れるのは安室さん以外に居ない。
「取り敢えず、ボクになにか出来ることがあったらいつでも言ってよ」
『うん、ありがとね 真純ちゃん』
「それで、これからどうしよっかあ…あ、ごめんちょっとまってて」
携帯が鳴ると、そのまま通話を始めた真純ちゃん。
頼れる人がもう一人増えて同性なのもあって心強かった。
だけど彼女はまだ学生だしあまり色んな事に巻き込みたくは無い。
『真純ちゃん、やっぱり…取り敢えず安室さんと話してみるよ』
「本当か?!でもあまり無理はするなよ?あ、それと…ちょっと急用が出来ちゃって行かなきゃいけなくなったんだ」
少し申し訳なさそうにそう話す真純ちゃんに対して、益々こちら側も申し訳なくなってしまった。
『ううん!謝らないで!真純ちゃんと会えて良かったよ、心強いし』
「うん!それはボクも同じだよ でも呉々も気をつけてな」
『用心するね!真純ちゃんも帰り道気をつけてね』
「ありがとな ボクなら大丈夫!また何かあったら連絡してくれよな!またな!」
そう言って真純ちゃんは走り去っていった