第22章 またおわり?
目を覚ますと広がる光景から、どうやら此処は俺達の居た場所で無い事だけは確かだ。
あの時、階段から落ちそうになったみなみに腕を伸ばし、俺とした事が
そのまま転落してしまった。
そして、今はこの何者かの部屋の玄関で目を覚ました。
割れた窓ガラスが散乱し、草木が散っていたあの雑居ビルとはまるで真逆と言える場所だ。
玄関に並ぶ靴や、香り、置物からして女の家である事は確実だ。
ドアはしっかり鍵が掛けられている。
みなみはどこに居るんだ?
組織の仕業でない事はまず確かだろう。
奴らがこんな雑な事をしない
となれば、一体誰が?
目の前にあるリビングへ繋がるドアを開けると
うつ伏せで気を失っているみなみの姿が。
意識はある。
みなみを起こすよりも先にこの部屋を探るべきだ。
辺りを見渡す。
おい、一体この部屋は何なんだ?