第1章 おわり
目を覚ますと見える光景は決して良いものでは無かった
大きく割られた硝子からは木の枝や葉が覗いていて
辺り一面が硝子の破片や土、葉や枝だった。
殴られた様な鈍痛の走る頭を抑えながらうつ伏せの状態から何とか立ち上がる。
『え、此処は…本当に何処なの?』
窓の外を確認すると、とりあえず此処は林の中に建つ小さなビルで恐らく自分がいる所は2階。
他に人は居るの?でもこんな怪しい場所にこんな状態で放置されてたって
私…殺されかけたの?
ここに至るまでの記憶が無かった。
服装はそのままだけどバッグ等の所持品が何処にも無い。
勿論スマホも無くなってて此処には時計も無いから時間の確認しようも無かった。
とりあえず今直ぐに此処を抜け出そう
外に出て階段を降りると辺りが本当に林だけで、薄暗くて、今にも泣きそうで。
どっちに向かったら良いかも分からないまま涙を堪えながら走り出した。
とにかくこの林を抜け出さないと。そんな思いで無我夢中で走る