第15章 変化
赤井さんとなら何処でも良いのは事実でもあって。
『んー…なんだろう』
「気を遣う必要は無いぞ?俺はみなみと旅行にも行きたいと思っている」
『えっ、ほんとに?』
「当たり前だ。ずっとお前との時間を取れてないからな、もう嫌になっているのかとも考えていた」
『全然…そんな事思ってないです!一人でも哀ちゃんや他の皆とも会う機会が増えたし、寧ろ…赤井さんもそう思っていたのかと…』
「俺がか?それは無いな。いつだってお前の事を考えているさ」
『赤井さん…』
こうして話すのが久々すぎて少しの時間だけでも大きな安堵と幸福感に包まれる。
『私も赤井さんと旅行に行きたいです!勿論近くで!』
「すまんな、行きたい所を選んでくれ」
『んー、熱海とか行きたいかも』
「熱海か、そいつは良いな。旅館も好きな場所を選べ」
『え、でも…』
「気にするな、せめてそのくらいはさせてくれ」
『はい…』
こうして、赤井さんと近々旅行に行く事が決まった。
夢みたいで嬉しい…
楽しみが出来れば、また赤井さんとのすれ違いが多い日々も乗り過ごせそうで。
お互いちゃんと思いあっていたことも嬉しくて。
それから何日か経ち、いつも通り留守番をしていると外から賑やかな声と共にインターホンが鳴り響いた。
モニターを確認するとやっぱり少年探偵団の皆だった
「「「こんにちはー!!」」」
『あら!みんなこんにちは!久しぶりだね』
「みなみお姉さん久しぶり!」
「お久しぶりです!」
「久々だな!」
元気に挨拶してくれる三人の後ろを見ると、コナン君と哀ちゃんも居る
『みんなどうしたの?』
「あのね!これからコナン君達と福引に行くの!」
「なので!ぜひみなみさんも良かったらと思いまして!」
「行こうぜ!ネエちゃん!」
『福引き…!』
「あーこいつらホエールウォッチングの抽選狙ってるみたいでさ…」
「ね!みなみお姉さんも行こうよ!」
『え、でも…私もいいの?』
「良いから誘っているんじゃない」
『哀ちゃん…』
「さ!行きましょう、みなみさん!」
そのまま腕を引かれ外へ。