第6章 小さくなった名探偵
ー保健室ー
新一
「ほら、体温計。」
新一が体温計を渡せばベッドの上に座ってる朔哉があからさまに嫌だと訴える。
新一
「別にいいんだぜ?今から病院行っても…」
朔哉
「!計りゃいいんだろ?計りゃ!」
仕方無く新一から体温計を奪い取ると熱を計り始める朔哉。
新一
「………。」
(どっちにしても病院は行く事になりそうだけどな…。)
ピピピッ
朔哉
「!ゲッ…。」
(37度8分…。)
新一
「?」
朔哉
「なっ、何でも?」
(見なかった事にしとこ…。)
新一
「んな訳ねぇだろ?ほら、さっさとよこせ。」
朔哉
「やなこった!」
新ちゃんと体温計の取り合いっこ。
ピッ
新一・朔哉
「あっ!」
朔哉
「お、俺は寝るっ!おやすみ!」
新一
「あっ!朔哉!」
(ぜってぇ熱あったな…。)
朔哉
「zzz…。」
ー朔哉の夢の中ー
博士
「 」
新一
「 」
朔哉
「 」
新一
「 」
青いジャケットを着ながら阿笠博士と俺の目の前に歩み寄る1人の小さな男の子。
いや、
新ちゃんだ。
でも何で小さくなってるんだろ…?
あー…クソッ!
所々聞き取れねぇ…。
???
「コナン…僕の名前は江戸川コナンだ!」
朔哉
「コナン…。」
新ちゃんがコナン…。
新ちゃん…?
あっ…!
すると察したのかくるりと振り向き俺のとこまで駆け寄ると耳元で呟いた。
コナン
「 」
そこで夢は途絶えた。
ー保健室ー
朔哉
「新ちゃん!」
ガバッ
新一
「何だよ?」
朔哉
「あれ?新ちゃん?」
新一
「お前魘されてたけど大丈夫か?」
朔哉
「へ?あ、うん大丈夫だと思う?」
(ただの夢…だよな…?)
新一
「何だよそれ。」
何でかは分かんないけど新ちゃんが小さくなって『江戸川コナン』と名乗っている夢を見た。
でもそれは言っちゃいけない気がした。
根拠は無いけどあるじゃん?そういうの。
しかも途切れ途切れだし。