第5章 医者と患者と約束
医者
「待たせてすまない。朔哉君学校行きたいのかい?」
朔哉
「やっぱダメ…ですか?」
医者
「ふむ…。」
朔哉
「転入早々休みたくないし…。」
新一
「確かに今休むと行きにくいよな。」
医者
「じゃあ約束出来るかい?」
朔哉・新一
「約束?」
医者
「まずは体育の授業は私が許可するまで見学する事。
それから暫くの間移動は車椅子。
松葉杖も一応貸すけれど最初は危ないから新一君や友達に付き添ってもらう事。
そして…このノートを学校の先生に見せる事。」
朔哉
「ノート?」
医者
「連絡帳みたいなものだよ。」
手渡された2冊のノート。
新一
「2冊あるじゃねぇか。」
医者
「もう1冊は朔哉君の日記帳だよ。」
朔哉
「日記…?」
医者
「1行でもいい。まぁすぐには無理だろうから気が向いた時に書けばいい。出来そうかい?」
朔哉
「分かった。」
医者
「じゃあ車椅子を持って来るよ。学校には少し遅れると私から連絡を入れておこう。」
朔哉・新一
「ありがとうございます。」
新一
「良かったな!」
朔哉
「うん!」
ー米花総合病院・外ー
医者
「じゃくれぐれも無理しないようにね?」
朔哉
「はい。」
新一
「んじゃ行くか。」
朔哉
「うん。」
朔哉を背負いタクシーに乗せる。
もちろん車椅子と松葉杖も。
目指すは工藤邸。